原研哉

原研哉Kenya Hara

グラフィックデザイナー

photo: Takashi Sekiguchi

プロフィール

1958年生まれ。グラフィックデザイナー。日本デザインセンター代表取締役社長。武蔵野美術大学教授。
世界各地を巡回し、広く影響を与えた「RE-DESIGN:日常の21世紀」展をはじめ、「HAPTIC」「SENSEWARE」「Ex-formation」など既存の価値観を更新するキーワードを擁する展覧会や教育活動を展開。また、長野オリンピックの開・閉会式プログラムや、愛知万博のプロモーションでは、深く日本文化に根ざしたデザインを実践した。
2002年より無印良品のアートディレクター。松屋銀座、森ビル、蔦屋書店、GINZA SIX、MIKIMOTO、ヤマト運輸のVIデザインなど、活動領域は極めて広い。「JAPAN HOUSE」では総合プロデューサーを務め、日本への興味を喚起する仕事に注力している。2019年7月にウェブサイト「低空飛行」を立ち上げ、個人の視点から、高解像度な日本紹介を始め、観光分野に新たなアプローチを試みている。
著書『デザインのデザイン』(岩波書店、2003年)、『DESIGNING DESIGN』(Lars Müller Publishers, 2007)、『白』(中央公論新社、2008年)、『日本のデザイン』(岩波新書、2011年)、『白百』(中央公論新社、2018年)など著書多数。

デザインに対する想い

人が生きて環境をなす。そこに蓄えられた叡智がデザインである。ペンも歯ブラシも照明器具も、タオルも建築もアイデンティティもデザインされている。そこに蓄えられた知恵に触れ、覚醒することで世界は違って見える。何かを定義したり記述することで理解するのではない。既に知っているはずの身の回りのものをまるで初めて見るかのように、そのリアリティにおののいてみることである。つまり、自分たちが知らず作り上げてきた環境の成り立ちに目覚めていくこと。そういう営みの果てに、人々は同じひとつのサーフェイスに触れることができる。人と環境、個と社会、生命と宇宙、その界面にデザインがある。
故アラン・フレッチャーはそれを「感覚の平和」と呼ぼうとしていたらしい。

代表作品

  • 2003|無印良品2003年企業広告「地平線」

  • 2005|「RE-DESIGN─日常の21世紀」展覧会

  • 2009|「TOKYO FIBER '09 SENSEWARE」展覧会

  • 1998|長野オリンピック 開閉会式プログラム

  • 2000|EXPO 2005 AICHI ポスター

  • 2011|蔦屋書店 VIシステム/サイン計画

  • 2000|松屋銀座リニューアルプロジェクト

  • 1998|梅田病院 サイン計画

  • 2000|白金 パッケージデザイン

  • 2014|ISPAHAN パッケージデザイン

  • 2016|JAPAN HOUSE ロゴマーク

  • 2017|「NOH」ポスター

  • 2017|「HIROSHIMA APPEALS 2017」ポスター

  • 2014|「TAKEO PAPAER SHOW 2014 SUBTLE」展覧会