店主口上
コロナ禍、家で過ごすことが多くなった。
そんな中で出会ったのが、奄美大島1300年の伝統である大島紬の古代草木泥染のナチュラルな風あいの継承を奈良で具現化されているアマミファッション研究所×奈良丸編研究所のコラボブランドのボディラップシリーズ。
「着る養生」をコンセプトにしている独自の丸編は、天然の豊かな色彩感、触感がソフトで人の身体に優しい。締め付けないフィット感は、まるで繭の中で呼吸しているような安心感を与えてくれる心地よさだ。植物による「草木染」と奄美大島特有の泥とを交互に染め付けることによって、泥中の鉄分、ミネラル成分が植物色素に含まれるポリフェノールと化学反応を起こし、独特の渋い色合いに染まるという不思議な世界観に心も身体も安らぐ。奄美群島・沖縄が世界自然遺産登録の見通しとタイムリーなニュースも記憶に新しい中、是非体感して欲しい。
銀座目利き百貨街「空環堂」
- 店主:田中俊行
- 会場:松屋銀座 7階 デザインコレクション
- 期間:2021年6月9日(水) ― 7月6日(火)最終日午後6時閉場
◎開催時間等については、松屋銀座のWebサイトにて、営業日・営業時間をご参照ください。
「銀座目利き百貨街」について
きれいに足並みを揃える「製品」然としたものよりも、広い世界から個性的な店主の手でつかみ取ってきた逸品を見たい。評価の定まったものよりも、選者のふるいの目の独自性を尊重し、さらに自分の眼をくぐらせて価値を判定したい。世の中のそんな気分に呼応するように、過去三回に渡って開催された「銀座目利き百貨街」が、ご好評にお応えして再び登場。日本デザインコミッティーの会員が交代で店主となり2年間次々と展開します。「目利き」は真贋を判定するアカデミックな鑑定眼という意ではなく、個性的な仕事をしている店主ひとりひとりの目を活かして、ここでしか出会えない商品を選定している点に由来しています。