お知らせ

銀座目利き百貨街「廣塗装店(店主:内藤廣)」開催中です。

店主口上

お店を開いて十年近く、廣塗装店は今日も建設現場の片隅に捨てられたもの、捨てられようとしているもの、それらの中の愛らしいものを拾い集めて、まじまじとながめ、気が向けばその子にふさわしい色を施して、その子が現場の熱気の中にあった日々を思い出す縁にしています。
大工さんや造作大工さんや建具屋さんが現場で木材を切るとき、断熱材で使われているスタイロフォームを下敷きにして電動のこぎりで切っていきます。職種によって溝の深さも違ってきます。人によって溝のでき方が違います。激しい気性の人もいるし繊細な人もいます。無数の溝には彼らの意地と溜息が染み込んでいます。今回お店に並べるのは、それに店主が塗装で魂を吹き込んだものです。
まったくなんの役にも立たないものたちですが、もしご興味があり可愛がっていただけるのであれば、お分けします。なお、お買い上げいただいた売上販売手数料を除く全額はUNICEFへの募金にさせていただきます。

銀座目利き百貨街「廣塗装店」

◎開催時間等については、松屋銀座のWebサイトにて、営業日・営業時間をご参照ください。

「銀座目利き百貨街」について

きれいに足並みを揃える「製品」然としたものよりも、広い世界から個性的な店主の手でつかみ取ってきた逸品を見たい。評価の定まったものよりも、選者のふるいの目の独自性を尊重し、さらに自分の眼をくぐらせて価値を判定したい。世の中のそんな気分に呼応するように、過去三回に渡って開催された「銀座目利き百貨街」が、ご好評にお応えして再び登場。日本デザインコミッティーの会員が交代で店主となり2年間次々と展開します。「目利き」は真贋を判定するアカデミックな鑑定眼という意ではなく、個性的な仕事をしている店主ひとりひとりの目を活かして、ここでしか出会えない商品を選定している点に由来しています。