この度、日本デザインコミッティーでは、第703回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、メンバーで木工作家の三谷龍二による「7.5」を開催いたします。
7.5センチというのは、手に持った時、心地よいサイズである、ということが、本展のテーマの大元となっています。
生活の中で、さまざまな7.5が存在している訳ですが、今回この“7.5”を表現するのは、建築家、ガラス作家 グラフィックデザイナー、骨董商など、さまざまな分野から、三谷龍二が選出した11名の方々です。11名それぞれが考える“7.5”がどのような物なのかを確認する楽しい企画です。
会場では、展示物とは別に販売可能なものもご紹介しておりますので、展示と合わせお楽しみいただきたく思います。
企画主旨より
7.5センチはビール大瓶の直径サイズです。尺貫法に直すと二寸五分がほぼ同サイズなのですが、これは三合徳利やお寿司屋さんの湯呑みの直径でもあります。手取り感のいい寸法ですから、掌にすっぽり収まる盃や片口などにもこのサイズで作られているものが多く、つまり7.5は僕たちの手がよく知っている寸法であり、日本人が自分たちの手で持ちやすいと選び出した寸法だといえるでしょう。
でも、7.5は食器の直径だけに限定するものではありません。手摺の巾が7.5であったり、器の高さが7・5であったり、握りやすいと手が選び、体が選ぶものは他にもいろいろとありそうです。そんな隠れた7.5を探すことも、今回の展覧会の目的で、そうした中から身体とかたち、手とデザインの結びつきを改めて考えるきっかけになればと思います。
それから、今回の7.5は必ずしも寸法だけに限らなくても良いとも思っています。7.5gの砂が盛られているだけでも、7.5枚の手紙が封筒に入っていることも、7.5本のストライプが描かれたテキスタイルも素敵だと思います。あるいは7.5という数字自体をデザインしていただくのも、面白いでしょう。つまり7.5という数字から思い浮かぶものであればなんでも構わないということ。それぞれの楽しい7.5を出品してもらえたらと思っています。
三谷龍二
展覧会概略
- タイトル:第703回デザインギャラリー1953企画展「7.5」
- 会期:2014年3月19日(水)〜4月14日(月)最終日午後5時閉場・入場無料
- 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 参加者:赤木明登(塗師)、荒井徹(骨董商・幾一里)、安藤雅信(陶作家)、内田鋼一(陶芸家)、辻和美(ガラス作家)、冨永淳(骨董商・古い道具)、原研哉(グラフィックデザイナー)、ナカオタカシ(造形作家)、中村好文(建築家)、皆川明(ファッションデザイナー)、三谷龍二(木工作家)
- グラフィック:原研哉
- 展覧会担当:三谷龍二
第39回デザインサロントーク
- 日時:2014年3月22日(土)午後4時〜5時
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 出演:赤木明登、中村好文、三谷龍二
- 参加費:無料
- 申し込み:不要
- 定員:着席可能20名程度
詳細につきましては、このWebサイトまたはTwitterにてお知らせいたします。
関連販売
展示物の一部を販売いたします。また、今回の展覧会の記念として、販売用のポストカード(2枚セット=200円・税別)を制作いたしました。