世界一の高層建築が、一瞬のうちに粉々に崩れ落ちてしまうような時代に、隈研吾は建築家として建築に向き合っている。強い建築、屹立する建築、モニュメンタルな建築の矛盾をいち早く察知し、象徴や視覚の誘惑からのがれ、様々な欲望を逃れ、地べたにはいつくばりながら、建築の可能性をさぐっている。この展覧会は、その思考の一部を物質的に表現してみせる試みである。(原研哉)
展覧会概略
- タイトル:第606回デザインギャラリー1953「隈研吾・負ける建築」
- 会期:2004年5月19日〜6月14日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:原研哉
- 協力:隈研吾都市建築設計事務所、株式会社環境経営総合研究所、久住章