古来、稲作を中心としてきた日本人は、稲藁にも神聖な力が宿ると考えてきた。人々はその藁で注連縄を綯い、家中に張り巡らせることで家を清浄に保ち、歳神を招き入れたのである。いつの頃からか、その縄は鶴や宝珠、宝船などを象った寿 ぎのかたちへと変化し、いまだ私たちの生活の中に深く根付いている。2004年の新年、杉浦康平氏の眼が選ぶ注連縄宇宙をご覧いただきたい。(松本哲夫)
展覧会概略
- タイトル:第601回デザインギャラリー1953「注連縄 豊穣を招く渦」
- 会期:2003年12月27日〜2004年1月26日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:松本哲夫
- 監修:杉浦康平
- 企画協力:森須磨子
- 制作協力:民具製作技術保存会