アルファベットを造形化して見せる五十嵐の今回の発表は、いかにも氏らしい清潔で楽しく爽やかで魅力的なアートになっている。五十嵐は従来から文字を等角投影図法として、独自の方法論で視覚化してきたが、今回はそれがグラフィックアートやスカルプチュアになったりしてその意図が明確に出ている。これ等が私たちの環境の中に入ることにより、より現代的でうるおいのある空間が生まれてくるように思う。(永井一正)
展覧会概略
- タイトル:第274回デザインギャラリー1953「五十嵐威暢のアルファベットアート」
- 会期:1981年6月5日〜6月17日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:永井一正
- 協力:早瀬和宏(彫刻)、茂木捷男(版画)