これ程、音を感じさせるデザインもめずらしい。その音質は透明で美しく、強いて云えば、澄んだ良質の金管楽器の音を思わせる。遠藤は、音響機器メーカー、オーディオ・テクニカのメカニカルな技術と音楽の接点を、デザインの場で「知性と感性」の出合いと受けとめて作品づくりをしているようだ。そして自らカメラを駆使したその表現技術は、独自な異次元の世界を創り出して極めて魅惑的である。(伊藤憲治)
展覧会概略
- タイトル:第273回デザインギャラリー1953「デザイナーと企業シリーズ21 遠藤享とオーディオテクニカ」
- 会期:1981年5月22日〜6月3日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:伊藤憲治
- 協賛:株式会社オーディオ・テクニカ