工業デザインという商売がら、私はずい分、色々な商品のデザインを手がけてまいりました。主に商品という性格上、できるだけ売れるようなデザインをせざるをえませんから、流行に従うとか、人の目につき易いきらびやかなデザインをするように企業者に強いられることもあります。それを使用する人達の為という本命から外れることもあって、デザイナーの良心として心苦しく感ずることも度々ありました。しかし、ストリートファニチャーのデザインは純粋にパブリックの為であり、それ故に健全なデザインが出来、ただゞ今大変に情熱を感じてそれに取り組んでおります。この度その一部を展示する機会を得ましたので、是非御高覧を賜ると共に御批判をお願い致したく存じます。(柳宗理)
展覧会概略
- タイトル:第175回デザインギャラリー1953「柳宗理ストリートファニチャー」
- 会期:1975年10月24日〜11月12日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:柳宗理
- 協賛:株式会社コトブキ