最近色鮮かなプラスチックス製の家具が目についてきた。その中でもF.R.P.(ファイバーグラス、ポリエステル)はその強靭な弾力性により、椅子には最も適した材質であり、早くから使われていたようだ。日本では、家具メーカーの寿がこのF.R.P.の椅子に先便をつけて、斯界に有名になった。勿論今日では、その他色々なプラスチックスが出現し、又技術も益々進歩して、それと共に椅子のデザインも次々と変化して行くだろう。その意味で、F.R.P.の椅子のこの展示会が、次の飛躍のためのスタートだと見て頂ければ幸いに思うが。(柳宗理)
展覧会概略
- タイトル:第109回デザインギャラリー1953「〈日本の家具シリーズ〉寿商店」
- 会期:1972年5月19日〜5月31日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:柳宗理
- 協力:株式会社寿商店