明快な折り目正しさ。簡潔な清潔さ。しかもそのような形態の内奥に潜む頭脳的綾の要る巧妙な複雑さ。そしてそれを手の中に玩ぶ解析の面白さ。この組木と折り紙は日本人でなくては到底なし得ない最も日本的な様相を呈しているものです。組木は親子三代をかけてあみ出した小田原の山中さん。折り紙は先年亡くなられたがこれも小田原の住人であった嵯峨さんの作でその先生である内山道郎さんの考えを継承。どちらも非常に誇り得るものだと思います。(柳宗理)
展覧会概略
- タイトル:第9回デザインギャラリー1953「折紙・組木のデザイン」
- 会期:1964年11月20日〜12月9日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:柳宗理