この度、日本デザインコミッティーでは、2017年の正月企画といたしまして、「繕う 漆繕い・焼継ぎ・鎹繕い」を開催いたします。
古来より、日本人は、欠けた器に繕いを施し、そこに特別な美を見出してきました。
例えば、本阿弥光悦の赤楽茶碗「雪峰」や古田織部の井戸茶碗「十文字」など、割れや欠けを繕うことで、新たな美を見出すとともに、新たな価値をも生み出しました。
陶磁器を繕う技法は、漆繕い(金継ぎ、銀継ぎなど)、焼継ぎ、鎹繕い、などさまざまなものがあります。
本展では、日本人の独特の美意識とも捉えられる「繕い」に眼を向けようと思います。
さまざまな技法で繕い、継がれたものの奥深い美しさにご注目ください。
展覧会担当 川上元美からのメッセージ
陶磁器の繕いは、茶の湯が生まれた室町時代に遡る。欠けや綻びを修理することで、独特の美や価値観を生み、さまざまな繕いの技法が生まれた。金継ぎは、現代人にも馴染み深いが、本展では、漆繕い・焼継ぎ・鎹繕いなども紹介する。日本人が持つ美への眼差しを2017年の年始にご高覧いただきたい。
展覧会概略
- タイトル:第730回デザインギャラリー1953企画展「繕う 漆繕い・焼継ぎ・鎹繕い」
- 会期:2016年12月27日(火)〜2017年1月23日(月)午前10時〜午後8時・最終日午後5時閉場・入場無料
- 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展示・監修:佐久間年春
- 協力:雨宮秀也、小澤實、黒田泰蔵、bar cafca.、福田義竜、山口信博(敬称略)
- 展覧会担当:川上元美
ワークショップ
展覧会開催に併せ、期間中にワークショップ「欠けた器を漆で繕う」教室を開催いたします(要事前申し込み|有料)。
- 開催日程:1月7日(土)、1月16日(月)、1月18日(水)、1月20日(金)
- 開催場所:松屋別館
- 募集人員:6名
- 参加費:10,000円(税別・材料費込、ただし器が必要な場合は別途)
詳細・申し込みについてはこちらをご覧ください。