これはAIGA(American Institute of Graphic Arts)の会員作品の72年度の年次展である。会長ミルトン・グレーサーによれば、コミュニケーションという用語は、デザイナーの責任と機能をあらわすために、しばしば用いられるが、何が伝達されているかという、本質的な内容はほとんど無視され、いかに巧みに伝達されているかに、すり変えられてきた、という。”最近、われわれの職業における倫理の変化が起りつゝあることに、気がついてきた。それは文化の総体的な変化を反映している。”ということで、今回の展示作品の検討に当っては、デザイナー以外の社会的オブザーバーを招いたという。これがこの年次展の特長である。(原弘)
展覧会概略
- タイトル:第123回デザインギャラリー1953「アメリカのコミュニケーショングラフィックス」
- 会期:1973年2月16日〜2月28日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:原弘
- 資料提供:AIGA–アメリカ、竹尾洋紙店