デザインギャラリー1953

第786回デザインギャラリー1953企画展「不滅の久留米絣/未来に繋ぐ Kurume Kasuri: A Heritage for the Future」

2023年12月27日(水)— 2024年2月19日(月)

この度、日本デザインコミッティーでは、第786回デザインギャラリー1953企画展として、「不滅の久留米絣/未来に繋ぐ Kurume Kasuri: A Heritage for the Future」を開催いたします。
久留米絣は19世紀初め頃、井上伝という12歳の少女のアイデアにより生み出された木綿の着尺です。縦糸と横糸、両方を括って染色し、規則性をもって織り上げることで、縦横絣の表現を実現しています。木綿に藍染を基本とした久留米絣は多くの人たちの日常着として、広まって行きましたが、昨今、人々の着物離れが顕著になり、久留米絣も時流に則したあり方が求められています。
デザインギャラリーでは、これまで伝承されてきた久留米絣の技法や製作のための道具、また、現代に生きる久留米絣を商品化している「井桁の会」の活動を紹介します。

展覧会担当 須藤玲子より

久留米絣は現在、福岡県久留米市、筑後市、八女市、八女郡広川町、三潴郡大木町にわたる地域にて生産される絣布です。久留米絣のうち、純綿正藍、手括り、手織りは国の重要無形文化財に指定されています。一方1909年に絣の括り工程を担う絣括り器の開発に成功し、手工業的な分業が確立し、質が高く量産も可能な工程が整いました。このエリアは、重要無形文化財の工芸品から家内制手工業製品まで手掛け、世界が羨む絣布を織る稀有な染織産地です。

展覧会概略

  • タイトル:第786回デザインギャラリー1953企画展「不滅の久留米絣/未来に繋ぐ Kurume Kasuri: A Heritage for the Future」
  • 会期:2023年12月27日(水)— 2024年2月19日(月)午前11時 — 午後8時・最終日午後5時閉場・入場無料
  • 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
  • 主催:日本デザインコミッティー
  • 展覧会担当:須藤玲子
  • 協力:池田絣工房、株式会社久保かすり織物、下川織物、冨久織物、かすり西原、野口織物、野村織物有限会社、野村雅範絣工場、丸亀絣織物、山村かすり工房、株式会社オカモト商店、公益財団法人 久留米絣技術保存会、一般財団法人日ノ本文化財団、パノラマティクス、株式会社布

◎開催時間等については、松屋銀座のWebサイトにて、営業日・営業時間をご参照ください。

第85回デザインサロントーク

展覧会担当の須藤玲子と「井桁の会」の皆様によるデザインサロントークを開催します。

◎人数の多い場合はお立ち見になりますので、予めご了承ください。
◎開催時間10分前より会場へのご案内をいたします。

久留米絣物販

  • 2024年1月10日(水)— 23日(火)、久留米絣の商品販売をデザインコレクション売場内で行います。

Photo: Nacása & Partners

デザインサロントーク開催時の様子。