この度、日本デザインコミッティーでは、第783回デザインギャラリー1953企画展として、「菊地敦己 起点のように見えるアイデアは大抵作業の後半で発見される」を開催いたします。
菊地敦己氏は、ブランド計画、ロゴデザイン、サイン計画、エディトリアルデザイン、プロダクトデザインなど、多岐にわたるデザインを自らの手でつくり出す実践的なデザイナーです。2020年には亀倉雄策賞を受賞するなど、菊地氏のデザインは物事の本質をつかみ的確な結果を導き出すと高く評価されています。
本展は、そんな菊地氏が「起点のように見えるアイデアは大抵作業の後半で発見される」という視点のもと選んだ、多数のグラフィックやプロダクト、制作過程のサンプルなどを言葉と“対”にして展示します。会場の壁面全面に展開されるインスタレーションは、菊地敦己の世界観を表出する一つの作品とも捉えることが出来るかもしれません。ぜひご高覧くださいますようお願いいたします。
展覧会担当 平野敬子からのメッセージ
あえて乱暴な表現をするが、クリエイターには自分の頭で考えることができる人と他人の考えから影響を受ける人、この二つのタイプがあると理解している。菊地敦己は前者のタイプ。菊地の仕事が最適解を導くためにひたすら考え抜かれた結果であることは疑う余地もない。菊地の表現からはグラフィックデザインのアカデミズムへの敬意が感じられる。そして自ら生み出した独自の方法論による、領域を横断した柔軟で多様な表現を見るにつけ、菊地がデザインの世界のイノベーターであることを確信している。
展覧会概略
- タイトル:第783回デザインギャラリー1935企画展「菊地敦己 起点のように見えるアイデアは大抵作業の後半で発見される」
- 会期:2023年4月20日(木)— 6月12日(月)午前10時〜午後8時・最終日午後5時閉場・入場無料
- 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:平野敬子
◎開催時間等については、松屋銀座のWebサイトにて、営業日・営業時間をご参照ください。
菊地敦己 略歴
1974年東京生まれ。武蔵野美術大学彫刻学科中退。2000年ブルーマーク設立、2011年より個人事務所。主な仕事に、青森県立美術館(2006)やPLAY! MUSEUM(2020)のVI・サイン計画、ミナ ペルホネン(1995-2004)、サリー・スコット(2002-20)のアートディレクション、『旬がまるごと』(2007-12)や『装苑』(2013)などのエディトリアルデザイン、亀の子スポンジ(2015)やNEcCO(2023)のパッケージデザインほか。主な受賞に亀倉雄策賞、講談社出版文化賞、日本パッケージデザイン大賞、原弘賞など。
デザインサロントーク
会期中、菊地氏とゲストによるデザインサロントークを開催します。
- 第81回:5月12日(金)18:00〜19:00 出演:菊地敦己、色部義昭、平野敬子
- 第82回:5月19日(金)18:00〜19:00 出演:菊地敦己、工藤青石、平野敬子
- 第83回:5月26日(金)18:00〜19:00 出演:菊地敦己、山中俊治、平野敬子
- 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 参加費:無料
- 申し込み:不要
- 定員:着席可能20名程度
◎人数の多い場合はお立ち見になりますので、予めご了承ください。
◎開催時間10分前より会場へのご案内をいたします。
作品の販売
展示作品の一部、関連書籍をデザインコレクションにて販売しています。