この度、日本デザインコミッティーでは、第721回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、「伝統の未来|02|日本酒 10人のグラフィックデザイナーによる日本酒ポスター展」を開催いたします。
日本デザインコミッティーは、60年に亘る活動の中で、さまざまなデザインにフォーカスし、展覧会や生活のための商品を通して、良いデザインとは何なのか、という課題を追求し続けてまいりました。日本の文化の本質を探ることも活動の一環であり、機会があるごとに伝えてまいりました。日本の文化や観光が外国人に多く賛同されるようになった今、私どもの継続してきた活動はさらに重要性を増したように思われます。
2016年秋、松屋銀座8階のイベントスクエアにおきまして、日本の文化の実力や可能性を探る展覧会企画「伝統の未来」を展開いたします。それに伴い、7階のデザインギャラリー1953におきましても日本の優れたデザインや伝統、文化、産業などをテーマにする展覧会企画を連続して展開いたします。
その第二回目の企画展として、グラフィックデザイナー・松永真が企画する表題の展覧会を計画いたしました。
本展では、日本を代表するグラフィックデザイナー10人に、“日本酒”をテーマに新作ポスターのデザインを依頼いたしました。十人十様、10人がそれぞれに日本酒をどう解釈したかが分かるB0ポスターとコメントを合わせ、一堂に展示いたします。
展覧会企画 松永真からのメッセージ
本展は、日本デザインコミッティーが企画する「伝統の未来」展シリーズの第2弾“日本酒”です。伝統的で、奥が深く、日本人の食生活や生活習慣から切っても切り離すことの出来ない“日本酒”。年の初めの展覧会らしく、イメージの飛躍の中に今一度、“日本酒”の何ものかを見い出してみたいという試みです。そんな思いから個性豊かな10名のグラフィックデザイナーが、日本酒そのもののイメージを自由にポスターとして表現しました。登場するのは、伝統の堅持、世界への飛躍、未知への挑戦、ピリッと、ふわっと、辛口、甘口など、何でもありの、美しく、楽しい、ハッとする何か。ご来場の皆さまにはほろ酔い気分で楽しくご高覧いただければと思います。本年も良い年でありますように。