この度、日本デザインコミッティーでは、第720回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、「伝統の未来|01|木工 針葉樹の可能性」を開催いたします。
昨今、日本には多くの外国人観光客が訪れるようになりました。今後、この現象はさらに顕著なものとなることが予測されます。2020年には東京オリンピックが開催されれば、その傾向はさらに増大化することでしょう。
日本デザインコミッティーは、60年に亘る活動の中で、さまざまなデザインにフォーカスし、展覧会や生活のための商品を通して、良いデザインとは何なのか、という課題を追求し続けてまいりました。日本の文化の本質を探ることも活動の一環であり、機会があるごとに伝えてまいりました。日本の文化や観光が外国人に多く賛同されるようになった今、私どもの継続してきた活動はさらに重要性を増したように思われます。
2016年秋、松屋銀座8階のイベントスクエアにおきまして、日本の文化の実力や可能性を探る展覧会企画「伝統の未来」を展開いたします。それに伴い、7階のデザインギャラリー1953におきましても日本の優れたデザインや伝統、文化、産業などをテーマにする展覧会企画を連続して展開いたします。
その第一回目の企画展として、木工作家の三谷龍二監修による「木工」を計画いたしました。本展では、樹木の中でも特に、針葉樹に視点を絞り、その可能性について考えてみます。
展覧会担当 三谷龍二からのメッセージ
樹木には、針葉樹と広葉樹があります。針葉樹は杉、ヒノキなど、広葉樹には楢、栗、桜などがありますが、日本の木材資源は今、針葉樹が余り、広葉樹は枯渇しつつあるというのが現状です。そうしたなか、扱いにくい針葉樹をあえて素材として選ぶ木工家の「仕事」や、杉材の魅力を語る古道具店主の「眼」を通して、新たな針葉樹の可能性を探りたいと思います。
展覧会概略
- タイトル:第720回デザインギャラリー1953企画展
「伝統の未来|01|木工 針葉樹の可能性」 - 会期:2015年12月27日(日)~2016年1月25日(月)
最終日午後5時閉場・入場無料 - 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 参加者:岩本忠美(檜)、川合 優(杉)、坂田和實(古道具)、前田大作(唐松)
- 展覧会担当:三谷龍二