先日、一目見て瞬間的にこれは素晴しいと感激したのが後藤さんの手造りのかもめの凧であった。これを空に飛ばすと本物のかもめが寄って来るそうである。彼はただ楽しみにこれを作っているそうだ。骨の材料はよくしなう柳でそれに和紙が張ってある。デザインを商売にしている我々にとってはとても考えられない喜びにあふれたものである。これこそ本当のデザインといえよう。(柳宗理)
展覧会概略
- タイトル:第196回デザインギャラリー1953「鳥の凧」
- 会期:1977年1月21日〜2月9日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:柳宗理