曲木椅子がくりだす美しい曲線の世界をカメラがとらえました。今から120年以上前に曲木技術を完成したトーネットは、家具の大量生産方式の開祖であるとともに、現在も尚生産は続けられ、その生産量の集積は今日の科学技術を持ってしても遙かに他を寄せつけない。トーネットの椅子は機能性の満足と同時に、アール・ヌーボーの時代にふさわしく、その曲線の駆使によって生れた造形美は、今日の世界に再び注目をあびている。(松村勝男)
展覧会概略
- タイトル:第154回デザインギャラリー1953「曲線の工程 ト−ネットの曲木椅子より」
- 会期:1974年9月6日〜9月18日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:松村勝男
- 協力:アイデック
- 資料提供:島崎信