Design Gallery 1953

The 736th Design Gallery 1953 Exhibition “Higo Zogan Damascene”

この度、日本デザインコミッティーでは、736回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、「肥後象がん」を開催いたします。

肥後象がんは、先般、熊本地震の被害を受けた熊本の伝統産業として知られています。昔、武士の時代、刀の鐔を渋く装飾する用途で、大いに持て囃された経緯があります。しかし、帯刀することのなくなった現代では、その技術が装飾品などに僅かに継承されるのみとなってしまいました。とはいうものの、独特の製法により生産される肥後象がんは、昔同様、いぶし銀の光を放って、現代人の私たちを魅了します。

今回、デザインギャラリーでは、渋みの極みとも捉えられる「肥後象がん」の魅力に迫ります。現代作家による鐔と江戸時代実際に使われた鐔を合わせて三十数点展示いたします。肥後象がんのデザイン性の高さ、技術、伝統産業としての背景などの解説とともにご覧いただきます。地鉄の黒と金による装飾の美をご堪能ください。

展覧会担当 川上元美からのメッセージ

肥後象がんは、武士の象徴「刀」の鐔を渋く飾るために生まれました。地鉄の黒と金による装飾はいぶし銀の光を放ち、現代人の私たちをも魅了します。今回、デザインギャラリーでは古い時代と現代作家の鐔を集め、その魅力に迫ります。ご高覧ください。

展覧会概略

  • タイトル:第736回デザインギャラリー1953企画展「肥後象がん」
  • 会期:2017年7月19日(水)~8月14日(月)午前10時〜午後8時・最終日午後5時閉場・入場無料
  • 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
  • 主催:日本デザインコミッティー
  • 協力:錦織弘昭
  • 出品協力:一般財団法人熊本県伝統工芸館、株式会社美術刀剣米野、肥後象がん振興会
  • 写真提供:刀剣博物館(公益財団法人日本美術刀剣保存協会)
  • 展覧会担当:川上元美