この度、日本デザインコミッティーでは、第770回デザインギャラリー1953企画展として、「粟辻博のテキスタイル」を開催する運びとなりました。
粟辻博氏は、1950年代から1990年代にかけて活躍したテキスタイルデザイナーです。モダンな絵柄やパターン、美しい色彩をプリント技法によって表現し、数多く世に送り出しました。大胆なプリントのテキスタイルが珍しい中、表参道に「アート・ハート」という独自の視点によるショップを展開し、多くのファンを獲得してきました。また、1970年代から日本デザインコミッティーのメンバーとして名を連ね、グッドデザインに尽力された方でもあります。
この度、弊ギャラリーでは、粟辻氏が遺した数々のテキスタイルを、ご息女である粟辻美早、麻喜の両姉妹が、展覧会としてまとめあげました。壁面、床面を埋めつくす粟辻博のテキスタイルデザインの世界をご堪能下さい。
また、人形作家として現役で活躍する、夫人の粟辻早重氏が手掛けた商品を販売するコーナーを設けました。いずれの商品も貴重な粟辻氏のテキスタイルを使ったものです。
静寂の中の暖かさと烈しさそして爽やかな佇まい
京都西陣のDNAを根っこに持ちながら鮮烈な色彩や多彩なパターンのテキスタイルを次々と生み出し刺激と感動を与え続けた人。自らのデザインを、表層(サーフェス)のデザインと捉え、日常のテキスタイルに留まらず、空間との関係性に踏み込んだデザインや現代アートへと交差しながら、1900年代後半の熱い時代を駆け抜けて日本のテキスタイルデザインを革新し発展させた孤高の先駆者、粟辻博の小さなスペースには収まらない回顧展です。
展覧会担当 川上元美
展覧会概略
- 第770回デザインギャラリー1953企画展「粟辻博のテキスタイル」
- 会期:2021年1月27日(水)〜2月22日(月)最終日午後5時閉場・入場無料
- 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 協力:AWATSUJI design、株式会社フジエテキスタイル
- 展覧会担当:川上元美
◎開催時間等については、松屋銀座のWebサイトにて、営業日・営業時間をご参照ください。
販売について
期間中デザインコレクションにて、粟辻博のオリジナルテキスタイルを使用したポーチ、バッグなどを販売いたします。