この度、日本デザインコミッティーでは、第699回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、「高岡2013クラフトコンペ AWARDS+」を開催いたします。
富山県高岡市では、400年以上前から加賀藩の日用品づくりに始まった「高岡銅器」「高岡漆器」に代表される伝統工芸が受け継がれています。その技術は「釣鐘」や「仏具」の製造に活かされ、近代技術の発展とともにアルミサッシなどの産業にも繋がった全国有数のものづくりのまちです。
高岡では新しい産業工芸を生み出すロールモデルとなるべく「新しいクラフトをもとめて」をテーマに、1986年から全国公募「工芸都市高岡クラフトコンペ」を実施しています。四半世紀を超え、若手クラフトマンの登竜門としての役割を担うこのコンペでは、3年前から、創造性の高い「コンテンポラリークラフト」に加え、商品としての競争力が高い「ファクトリークラフト」という独自のジャンルを打ち立てることで、「クラフト+デザイン+産業」という新たな価値観を模索中です。そしてここ数年、地元のつくり手たちによる新たな試みとして「クラフツーリズモ」「デザイン画マッチング」「クラフト市場街~いちばまち~」など、工芸産地としての活動を伝える前向きな試みが次々と生まれています。
ただ、こうした活動を行う高岡ですが、価格優先のグローバル化による影響は大きく、個々のメーカーやつくり手は、自ら新しいビジョンを見出すことが迫られています。今回は、全国的に厳しい状況にある「ものづくり」産地における、ひとつのケーススタディとして、高岡の取組みを多くの方々にお伝えしたいと考えます。
会場では、最新のクラフトコンペ入賞作品をはじめ、「デザイン画マッチング」の入選作品などの展示と予約販売を行います。
高岡が考える新しいクラフトを一堂に展示する企画展です。デザインギャラリー1953を中心に展開する工芸都市高岡の多面的な姿をお楽しみ下さい。
展覧会概略
- タイトル:第699回デザインギャラリー1953企画展「高岡2013クラフトコンペ AWARDS+」
- 会期:2013年10月10日(木)〜11月4日(振・月)最終日午後5時閉場・入場無料
- 会場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 共催:工芸都市高岡クラフトコンペ実行委員会
- 企画・会場構成:小泉誠
デザインサロントーク「ファクトリークラフトとは?」
第699回デザインギャラリー1953企画展「高岡2013クラフトコンペ AWARDS+」開催に併せ、デザインサロントークを開催いたします。
- 日時:10月11日(金)午後5時〜5時45分
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 出演:小泉誠+(株)能作 能作克治+高岡クラフトコンペ受賞者 等
- 参加費:無料
- 申し込み:不要
- 定員:着席可能20名程度
詳細につきましては、このWebサイトまたはTwitterにてお知らせいたします。
関連イベント(松屋銀座7階)
10月10日(木)〜22日(火)
デザインコレクションにて
これまでの受賞者4人 ~青木良太(陶芸)、澤田健勝(金工)、羽生野亜(木工)、鷲塚貴紀(ガラス)~ の作品を販売します。
能作ショップにて
鋳物の製造工程を展示します。
※販売等に関するお問い合わせは各ショップへお願いいたします。
松屋銀座 電話03(3567)1211 大代表