当然のことながら、「服」にはその表層に見られる形態と、それらによって包み込まれる内部とがある。内部とは包み込まれた精神であり、大げさにいえば、生命と豊饒、未知と既知、彼岸と此岸といった問題にかかわる。眞田岳彦の「服」は、服飾デザインとファインアートの両エッジに位置している。エッジ=周縁は、常にものごとの根源的性格を読み取る。それは「物語・記憶・シンボル」の再読である。(内田繁)
展覧会概略
- タイトル:第525回デザインギャラリー1953「眞田岳彦の衣服–記憶」
- 会期:1997年8月6日〜8月25日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:内田繁