味戸ケイコと平野敬子は一見対称的である。しかし良く見ると、味戸の繊細さ、平野の大胆さのなかに独自の世界を創造する執拗な魂の軌跡が刻まれ、微妙な色彩のゆらめきがある。味戸は闇のなかから浮かぶ優しい生の光を、平野は光のなかにたゆたう影を抱きしめる生命を描き続けているようにみえる。2人のKEKIOの作品がイラストレーションの枠を超えて語りかける詩や音楽を聞いてほしいと思います。(永井一正)
展覧会概略
- タイトル:第387回デザインギャラリー1953「KEIKO2 味戸ケイコ・平野敬子イラストレーション展」
- 会期:1988年5月20日〜6月8日
- 会場:松屋銀座7F・デザインギャラリー1953
- 主催:日本デザインコミッティー
- 展覧会担当:永井一正